散歩ライフ

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極楽水を探しつつ伝通院・白山神社を散歩~茗荷谷・白山~

こんにちは
散歩ライフのポルトです。

今回は、本で読んだ「極楽水(湧水)」の名前に惹かれ、極楽水を探しに行きました。併せて、徳川家康の生母「於大の方(おだいのかた)」の菩提寺・伝通院を散歩してきました。

地形の特徴

今回歩いたルートを赤線で示しています。後楽園駅から白山駅まで歩いてきました。まずは、このエリアの地形の特徴からです。

<地形図>カシミール3Dより 標高別に色分け:茶色(高い)⇔深緑(低い)

<地形の特徴>
・台地:地図の茶色から黄色部分です。大まかに左から小日向、小石川、白山、本郷の台地になります
・低地:川に削られた低地です。地図の緑色部分になります

それでは、実際に行ってみましょう。街歩きスタートです。
後楽園駅から春日通を西に向かって進んで行きます。

伝通院(でんづういん)

富坂(春日通)を上ってゆきます。
春日通の由来は、春日局(3代将軍・徳川家光の乳母)からのようです。すでに、徳川家ゆかりの土地なんですね。

程よい傾斜の坂がだらだらと続いています。
正面に見える中央大学を通り過ぎる辺りで、だんだんと上るのがきつくなってきます。

坂を登りきると、右に伝通院が見えてきます。
やっぱり、護国寺といい徳川家ゆかりに寺院は、台地上の良い場所に立地しているのですね。

伝通院・山門が見えてきました。
参道の道幅がかなり広いです。江戸時代は、この参道を含めお寺の境内だったようです。

伝通院・本堂です。
伝通院 の正式名称は、無量山伝通院寿経寺になります。
意外とシンプルなつくりでした。

境内の案内図です。
徳川秀忠(2代将軍)の長女・千姫など徳川家ゆかりの方のお墓が多くあります。

於大の方徳川家康・生母)のお墓です。
やはり、ひときわ立派です。合掌。

三百坂を経由して、吹上坂に向かいます。

茗荷谷

吹上坂を上って行きます。
上ってゆくと、ビルの谷間に、新宿の高層ビルの尖った天辺が見えてきます。いい感じです。

尾根筋を通る春日通を横切ると、庚申坂が見えてきます。

庚申坂の階段です。
階段の下が茗荷谷になります。茗荷谷東京メトロ車両基地として利用されているのがよく分かります。茗荷谷の奥には、小日向の台地が見えます。

少し階段を下りてみると、丸ノ内線がよく見えます。
手前に走っているのが、2000系車両ですね。正面が丸みを帯びていて、かわいいですね!

降りてきた階段を上って、いよいよ極楽水を探しに向かいます。

極楽水(ごくらくすい)

春日通を横切って、ふたたび吹上坂です。
今度は、下ってゆきます。

坂の途中でマンションの敷地に入ってゆきます。
歩行者に公開されているエリアなので、入っていっても大丈夫です。

少し奥まったところに、極楽水の看板が見えました!
「この下」とあるので、ワクワクしながら、近づいてゆきます。

残念ながら、水はありませんでしたが、痕跡はありました。
中央右側に升枠があります。ここから湧き出していたと思われます。

冒頭の地形図から、ここは台地と低地の境目になり、湧水スポットとしては妥当な感じです。
また、中央・左上には小さな祠↓があり、弁財天が祀られていることからも間違いなさそうです。

極楽水というからには、さぞや美味しい水が湧き出していたのだろうとしばし妄想を巡らせました。

マンションの公開敷地を突っ切ると播磨坂にぶつかります。

播磨坂を下ってゆきます。
春には桜の名所になるようです。春に訪れたいですね。

播磨坂を下ると小石川植物園にぶつかります。

白山神社

小石川植物園の脇にある御殿坂を登ってゆきます。
けっこうな急斜面、だらだらと長く続きます。かなりしんどいです。

上りきったら、すぐに蓮華寺坂を下って、白山神社に向かいます。

白山神社に続く階段です。真っすぐに続いて力強いですね。

白山神社・本殿です。
台地の突端に建っています。スリバチ好きにはたまらないポイントです。
お参りをして、参道をゆっくりと下って、谷筋(白山通)にある白山駅に向かいます。
今回は、ここまでになります。

あなたも台地の縁にある極楽水を探しながら、散歩してみてはいかがですか?

今回は、以下の本を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。
・東京23区凸凹地図(皆川典久・荻窪圭・松本泰生・本田創:著/昭文社
・江戸・東京 古道を歩く: 古地図と地形図で発見!(荻窪圭・著/山川出版社

特に、「江戸・東京 古道を歩く」には、極楽水のことが詳しく解説されています。伝通院周辺の街歩きをされる方には、是非お勧めしたい1冊です。

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