散歩ライフ

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多摩川と国分寺崖線を散歩~二子玉川・前編~

こんにちは
散歩ライフのポルトです。

国分寺に端を発した野川が多摩川に合流するポイントや古道や国分寺崖線を散歩してきました。

長い距離を歩いたので、2回に分けて紹介します。
今回は、二子玉川駅(下の地形図の①)から慈眼寺(地形図の②)まで
次回は、 慈眼寺 ( 地形図の②)から用賀駅(地形図の③)までになります。

地形の特徴

全行程のルートを赤線で示しています。二子玉川駅から用賀駅まで歩きました。まずは、このエリアの地形の特徴からです。

<地形図>カシミール3Dより 標高別に色分け:茶色(高い)⇔深緑(低い)

<地形の特徴>
多摩川: 左下の川幅の太い流れです
・野川:左端中ほどから右下へ続く、川幅の細い流れです。二子玉川駅付近で多摩川と合流します
・低地:多摩川や野川などに削られて出来た低地です。地図の左下の緑色部分になります
・台地:右上の茶色から黄色部分です
国分寺崖線 : 茶色(黄色)と緑色の境目が崖になっています。立川から国分寺を経由し、田園調布あたりまで続いています
・丸子川:国分寺崖線下を、左上から右下に向かって流れています(地形図では分かりにくいです)

それでは、実際に行ってみましょう。街歩きスタートです。

二子玉駅のホームからの眺めです。
ホームが多摩川に突き出しているので、雄大な川の景色が楽しめます。大好きな場所の1つです。
数年ぶりに来てみたら、左の川岸にある楽天クリムゾンハウスが、かなりの存在感を出していました。

駅を出て、

丸子川です。
丸子川は、国分寺崖線下を流れているので、地形を見分ける目印になります。川の左側が台地、右側が低地になっています。
江戸時代に用水路として作られ、大田区の東側まで水を送っていたようです。見た目もまさに用水路って感じです。

川を渡るとY字路が見えます。
右側が古道・大山道(新道)です。大山道とは、江戸時代、関東各地から大山(神奈川県伊勢原市)への参詣者が通った古道の総称です。
後の方でも、大山道(旧道)が出てきます。お楽しみに!

二子玉川ライズ 目指します。

二子玉川ライズ

二子玉川ライズ周辺の地形が分かる図です。
実際に、 二子玉川ライズ・ルーフガーデンから国分寺崖線を方面を眺めてみます。

手前が低地、奥が高台になっているのが分かります。
中央に、赤い電車が走っています! 東急大井町線です。
右から左へ国分寺崖線を下ってくる形になります。高架の上を走っています。
目線の高さを電車が走ってるって言うのもいい感じです。

二子玉川ライズのルーフガーデンから多摩川の眺めです。
目の前に多摩川がゆったりと流れています。遮るものがないので、見通しが良く、眺めているだけでとても気持ちがいいです。しばらく、眺めを楽しみます。

今眺めていた多摩川に向かいます。

多摩川と野川

玉川東陸閘(たまがわひがしりっこう)です。
堤防の一部を削って、堤防内外の通路として整備されたものです。増水により川の水位が上昇した時には、この通路を締め切り、水が堤防の外へ流れ出るのを防いでいたようです。
安全性より利便性を重視して、堤防を削って通路を作ってしまったというのが面白かったです。
昔は、玉川遊園地などがある歓楽街だった影響でしょうかね。

兵庫橋から野川を眺めます。
東急線の高架下付近で、野川が多摩川に注ぎ込んでいます。国分寺日立製作所の敷地から始まった流れがここで終わってしまうと思うと、感慨深いものがありました。

大山街道(旧道)

古道・大山道(旧道)です。
大山道(新道)と比べ、商店街の中を通っているので、とても賑やかです。
二子玉川商店街をひやかしながら、ゆっくり歩いてゆきます。

商店街を抜けると、また、丸子川にぶつかりました。
道路の奥に、慈眼寺坂が見えています。いよいよ国分寺崖線を上って行きます。ワクワクします。

瀬田玉川神社・ 慈眼寺

慈眼寺坂を登ってきました。
坂は、この先、S字に続いてイイ感じです。
左は、瀬田玉川神社の参道です。
国分寺崖線上にある本殿に向かって、参道を登ってゆきます。

瀬田玉川神社の本殿です。
お参りをして、瀬田玉川神社に隣接している慈眼寺に向かいます。

慈眼寺です。
とても立派な山門です。仁王さんがガラス張りの中に! 珍しいですね。

慈眼寺の近くに、シャープなY字路がありました。
ブロック塀と家が一体で、能登半島軍艦島を彷彿とさせます。
塀の角が鋭利で痛そうな感じを受けます!

今回の街歩きは、ここまでになります。
あなたも野川が多摩川と合流するポイントや古道・大山道を探索してみてはいかがですか?

次回・後編は、瀬田教会からスタートして、国分寺崖線を上り下りします。お楽しみに!
後編はコチラ↓ からどうぞ!

今回は、以下の本を参考にさせて頂きました。ありがとうございました。
・東京23区凸凹地図(皆川典久・荻窪圭・松本泰生・本田創:著/昭文社

「東京23区凸凹地図」は、地図上に高低差が色分けされていて、尾根筋・谷筋が手に取るようにわかります。さらに、地図上に川跡・暗渠、古道、坂道・階段の記載があるので、街歩きに行く前のルート検討にも最適です。
もちろん、街歩き中に携帯し、地形を確認しながら歩くと、一層街歩きが楽しくなります。
街歩きをされる方には、是非お勧めしたい1冊です。

価格:2,200円(2021/12/9 17:00時点)、発売:2020年12月